[ネットワークコンサルティング
事例]
バルミューダ株式会社 様
インターネットブレイクアウトでネットワーク
環境の課題を解決。ネットワークの最適化により、
リモートワークも選択肢に。
導入の課題/導入効果
- 毎年社員数が増えるなか、ネットワーク環境の見直しが必要になった
- コロナ禍でリモートワークやWeb会議を実施する際、自社のネットワーク環境に限界があり、業務に支障をきたしていた
- ネットワーク更改にあたり、複数のベンダーをコントロールするリソースが不足していた
- インターネットブレイクアウトの手法を取り入れ、増加を続ける従業員数に対応できるネットワーク環境にリプレースした
- 快適なオンライン会議ができるようになり、常時カメラをONにした打ち合わせが可能になったことや、VPNを利用した業務をストレスなく行えるようになった
ネットワークの課題
Web会議のネットワーク品質が課題
クリエイティブとテクノロジーを融合させて、トースターや扇風機などにおいて革新的な生活家電を世に送り出してきたバルミューダ。現在はスマートフォンなどの通信・ICT機器やサービスの分野でも新しい価値を提供している。そのバルミューダでサーバー、ネットワーク、PC、その他のインフラ業務を担当している管理本部 システム部 加賀 信芳氏。「上流から下流まで、業務内容は多岐に渡ります。社員からの問い合わせ、ヘルプデスク対応もシステム部門として大切にしている業務です。リソース不足もあって毎回ベンダーと協業しながらプロジェクトを進めています。」と加賀氏は語る。
ここ数年、同社が大きな課題として抱えていたのがネットワーク環境の品質だ。特に問題になっていたのはリモートワークなどにおけるWeb会議。「Web会議の際は、ネットワークの負荷を減らすため、カメラをオフにするのが暗黙の社内ルールでした。それにもかかわらず、頻繁に音声がとぎれるような状態でした。まともにWeb会議ができない状況でしたから、コロナ禍でも、リモートワークを推奨するものの、効率的に業務が行える状況とは言えませんでした。」(加賀氏)
課題解決に向けた施策
シーイーシーが解決の糸口を発見
加賀氏がインフラ業務の担当となったのは2021年10月。現在稼働しているネットワーク機器のパラメーター情報を調査するにはリソースが不足しており、なかなかネットワーク遅延に至る原因を掴むことはできなかった。そこで加賀氏はいくつかのベンダーに声をかけ、解決の糸口を探した。その中で、設計情報の調査からコンサルティングを請け負ってくれるベンダーはシーイーシーだけだった。
2021年12月、シーイーシーを交えてネットワーク環境の調査を実施。その結果、現在のネットワーク環境は社員数50人ほどのときに設計された構成のままになっており、最大でも100人程度が限界だと判明した。「確かに、現在は毎年3~4割ずつ社員が増加しており、すでに社員数は200名を超えています。構成自体の見直しが必要ということ、そして機器の保守切れが近いことから、シーイーシーのコンサルティングのもと、すぐにネットワークのリプレースに着手しました。」と加賀氏は当時を振り返る。その後、加賀氏のプランに応える形でシーイーシーがグランドデザインを描きながらリプレースが進み、2022年3月にネットワーク環境を刷新した。
ネットワークコンサルティング
シーイーシーでネットワーク環境更改にあたって、シーイーシーが実施したコンサルティングのポイントは次のとおりである。
ネットワーク環境更改のコンサルティング内容
- ネットワーク構成の調査
- 各ベンダー(クラウド、ネットワーク回線、セキュリティ機器)との調整
- ネットワークグランドデザインの策定・機器選定
- ネットワーク機器のパラメーター設計
ネットワークグランドデザインでは、本社および拠点で次のような対応を実施している。
インターネットブレイクアウト方式を採用
まず、手を付けたのは通信の分散。これまで、開発を担う拠点も本社を経由してインターネットに接続していたため輻輳(ふくそう)が発生していた。通信が集中して負荷が増大していたことから、ネットワーク遅延の原因につながると判断した。そこで、拠点からの特定の通信は直接インターネット接続できるようにインターネットブレイクアウト方式を採用。「当社が利用するシステムのほとんどはクラウドサービスなので、本社を経由させる必要はありませんでした。さらに、ゼロトラスト対策として各端末をクラウドで管理しています。インターネットブレイクアウトを用いるうえで環境面の懸念はありませんでした。」(加賀氏)
インターネット回線の冗長化による信頼性向上
今まではインターネット回線が切れたことがないとはいえ、クラウド環境へのアクセスを考えると予備回線がないのは不安だった。そこで、リプレースを機に主回線が切れても自動的に副回線で利用することができるため効率的な回線利用を行うことができます。」(加賀氏)
その他ネットワーク機器のリプレース
拠点に設置されていた無線LANアクセスポイント(無線AP)とフロアスイッチは老朽化が目立っていたため、新たなネットワーク機器に交換をしている。
また、セキュリティの要であるUTM(Unified Threat Management)は、保守切れのタイミングもあって、プロバイダーが提案するマネージドサービスのUTMを選定した。シーイーシーの調査で回線には問題がなかったため、ファイアウォールとその下のシステムを更新すればスピードアップが見込めるかもしれないと、新たなUTMには大きな期待がかけられていた。
ところが、以前のUTMに設定していたパラメーター情報が残っていなかったため、パラメーターを解析してマネージドサービスのUTMに入れ直す作業ができなかった。加賀氏はここでもシーイーシーに協力を依頼。「シーイーシーの技術力で見事に解析することができ、新たなマネージドサービスのUTMを導入できました。本当に助かりました。」(加賀氏)
効果とシーイーシーの評価
安定したWeb会議・リモートワークを実現
今回のリプレースでネットワーク環境は大きく改善したと語る加賀氏。「3月以前は社員より、ネットワークが不安定であると連絡がきていました。現在、問合せが発生する原因のほとんどはPCやツールの設定や機器の相性の問題であり、ネットワークは非常に安定しています。社内外問わず、カメラをオンにしても安定したWeb会議もできています。これにより、社員がリモートワークを選択できる機会が増えました。」
また、シーイーシーに対しては「当社と各ベンダーの間に立ち、さまざまな調整をしながらリプレースを主導してくれました。おかげで、スケジュール通りサービスインができ、導入後も目立ったトラブルや社員からの問い合わせもきていません。当社だけでは行き詰まってしまうところも、見事な調整力で切り抜けることができました。」と加賀氏は語った。
今後の展開
セキュリティ強化を視野に
ネットワークのリプレースがひと段落した現在、同社の施策はセキュリティの強化に向かっている。「次に導入を検討しているのが、PCの操作ログなどを記録する監視ツールです。また、シーイーシーは24時間365日ベースでセキュリティ脅威の検知からリスクの特定・分析・対処まで行う、マネージドセキュリティサービス CEC SOCも提供しているとのこと。他の課題もあるため、すぐにとはいきませんが、検討していきたいと考えています。」(加賀氏)
今後、加賀氏はさらなる社員の増加も懸念している。業績が好調なだけに再度ネットワーク環境の見直しが必要になる日も遠くないと考えており、その際は再度シーイーシーとの協力体制によるネットワークの強化が重要とのことだ。
お客様プロフィール
2003年3月、有限会社バルミューダデザインとして設立。2011年4月、現在のバルミューダ株式会社に社名変更。これまでに、キッチン、空調、照明などの生活家電や、スマートフォンといった製品を製造・販売。現在は新しい価値を持つ生活家電をお届けするブランド「バルミューダ」とIT機器やサービスの分野を展開するブランド「バルミューダ テクノロジーズ」を展開。同社の製品は独自の洗練されたデザインと使い勝手でユーザーを魅了し、クリエイティブとテクノロジーの融合で、家電やスマートフォンといった道具を通じて心躍るような素晴らしい体験を届けている。
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