[Hito Terrace
導入事例]
社会医療法人 愛仁会 千船病院 様

  1. TOP
  2. 導入事例
  3. [Hito Terrace 導入事例]社会医療法人 愛仁会 千船病院 様

検温と顔認証、アラートの自動通知で
リスク対策の労力を大幅低減。
医療の「現在」に必要なリスク対策に貢献、
「未来」の働き方改革も支援。

導入の課題/導入効果

課題
  • 新型コロナウイルス感染症の拡大などにより、医療および職員への負担が増大化していた
  • 自己申告以外には、職員の発熱状況をリアルタイムに知る仕組みがなかった
  • 医療現場は慢性的な人手不足のため、省力化への施策が必要だった
効果
  • 24時間365日、無人で体温を監視するHito Terraceにより、医療機関のリスク対策と省人化が前進
  • 発熱を検知した職員を上長にリアルタイム通知して情報共有
  • 顔認証を基盤としたサービスの拡充が働き方改革を支援

「Hito Terrace」は、患者の無断離院や職員の発熱状況を各種カメラを用いて状況をいち早く検知できるサービスだ。
今回は、複数あるサービスのうち職員の発熱管理を運用に組み込んだ、愛仁会千船病院に話を聞いた。

病院と部門の概要

周産期医療では国内トップクラス

大阪市西淀川区の地域中核急性期総合病院として「医療を通じて社会に貢献する」という理念のもと、常に一歩先の医療を提供し続けている千船病院。早くから多くの最新医療設備・機器を取り入れ、ICU(集中治療室)・NICU(新生児集中治療室)などの設備も充実させながら、救急指定病院としての実績を積んできた。

「当院は急性期だけでなく、周産期・母子医療においても重要な役割を担っている医療機関です。分娩件数は年間約2,200件と全国トップクラス。周産期医療を担う高度専門医療施設「地域周産期母子医療センター」に認定されており、安心・安全の医療体制で周産期を24時間サポートしております。また、外国人患者の救急受け入れも積極的に行っており、国内外を問わず安心・安全の高度な医療を提供しているのが当院の特徴です。」と事務部 管理科 科長 大橋 健志氏は語る。

大橋氏が所属する事務部 管理科は、総務・人事・経理の3つの役割に加え、医師を支援する診療部支援室で構成されている部門で、Hito Terraceの導入は事務部 管理科が主幹した。事務部 管理科 主任 吉田 篤史氏は、その導入経緯について「電子カルテのように医療に特化したシステムは、医療情報部門で導入を主幹しますが、Hito Terraceのような新たな試みの場合は我々で対応していきます。」と語る。

事務部 管理科 科長 大橋 健志氏

事務部 管理科 主任 吉田 篤史氏

導入の背景

省人化とリスク対策に課題

近年、医療機関は少子高齢化にともなう人手不足に頭を悩ませている。とくに新型コロナウイルス感染症の拡大で医療への負担が増加してからは、職員の人手不足が顕著化。千船病院も例外ではなかった。
職員の確保が難しいとなると、省人化に活路を見出したいところだが、新型コロナウイルス対策で省人化は遠のいている。吉田氏は「新型コロナウイルス感染症が拡大してからは、入館制限や面会制限に加え、外来での検温が求められるようになりました。当初は看護師だけでなく、薬剤師や放射線技師、事務職員などが当番制で病院のエントランスに立ち、職員総出で外来の方の検温にあたっていました。日々忙しい医療業務のなかで対応しなければならなかったため、とにかく職員のやり繰りが大変でした。」と当時を振り返る。

医療への負担が増加すれば、職員の体調管理への配慮が求められる。過度な労働で職員の体調が悪化すれば、人手不足に拍車をかけるだけに、リスク対策という意味では最も重要な課題と言える。特にコロナ禍ということもあり、職員一人ひとりの発熱管理には慎重な対応が必要だ。「コロナ禍当初から職員の検温は義務付けていましたが、その確認は自己申告による発熱台帳の記載を参照するのみ。信憑性やタイムラグの問題で上長が正確に判断できていませんでした。そこで、職員の発熱状況をリアルタイムに把握できる手段を模索していました。」(吉田氏)
そうした最中、顔認証で個人を特定し、同時に非接触で体表面温度を即時検知するサービス、Hito Terraceの実証実験先をベンダーのシーイーシーが探しているとの情報を入手。

Hito Terraceなら、発熱を検知した職員については病院関係者へリアルタイムに通知し情報共有できるとのことで、同院は大いに興味を持った。
最新医療設備・機器を積極的に取り入れる文化も後押しとなり、同院はHito Terraceの実証実験先として手を上げて、2020年6月から実証実験を開始した。

「当時は据え置き型の体温監視が普及していない状況だったので、Hito Terraceの仕組みに興味を持ちました。また、顔認証という技術に触れられる絶好の機会だと思いました。もちろん、実証実験ですので、どこまで実現できるか分かりませんでしたが、少なくともリスク対策や省人化にはつながると考え、シーイーシーとともに実証実験に乗り出すことにしました。」(大橋氏)

導入の進捗

一体型サーモカメラで方向性が決まる

実証実験は3階の管理科出入口付近にHito Terraceの産業用サーモカメラを設置して始まった。ところが、当初は思い描いていた精度は出なかった。これについて吉田氏は「なるべくリーズナブルに導入できるシステムにしたいという想いで、産業用サーモカメラで体温を検知する方法を試みたのですが、夏場の季節は体温が高めに、寒いときには体温が低く出てしまうなど、かなり環境変化に左右されることが分かりました。そうしたデータをもとに我々とシーイーシーは、日々チューニングを繰り返しました。」と語る。

その後、より精度を上げるために着目したのは、モニターが付いた一体型サーモカメラだった。そこで、実証実験の一環として、外来のエントランスに一体型サーモカメラを設置してモニタリングする案が浮上。「職員の検温対応が大変でしたから、外来向けに一体型サーモカメラを設置してノウハウを蓄積してみようという話になりました。これにより、さらなる精度向上を確認でき、十分にノウハウを蓄積することができました。」(吉田氏)

今後の展望

今後の省人化と働き方改革に期待

2021年10月からは管理科出入口付近のHito Terraceも一体型サーモカメラに変更。現在のHito Terraceは、もう一段上のレベルでの活用に入っている。これには吉田氏も「一体型サーモカメラなら、腋下の検温に近い数値が得られます。しかも、今回から顔認証の実証実験を本格的に開始。まずは管理科職員を登録して検証を行い、有効性を確認しながら利用範囲を拡大していく予定です。
将来的には職員が必ず通る場所にHito Terraceを設置し、24時間365日無人で発熱を監視するリスク対策を構築したいと考えています。」と大きな期待を寄せている。


もちろん、同院がHito Terraceにかける期待は単なる発熱監視ではない。「目指しているのは冒頭でも申し上げた通り、人手不足を補う省人化です。道筋は見えてきましたので、働き方改革につながるような1歩も2歩も進んだシステムをHito Terraceで構築できないか、今後もシーイーシーと検証を重ねていきたいと思っています。また、Hito Terraceは顔認証まで備わっていますから、離院対策も期待できます。さらに、勤怠管理システムと連動が可能になれば、忙しい医師の勤務状況をデータ化し分析して、働き方の改善につなげられるかもしれません。Hito Terraceはそれほど可能性を秘めたシステムだと考えています。」と大橋氏は今後の展望を語った。

導入サービス
病院セキュリティ HitoTerrace®
患者・入居者の無断外出を特定する離院看視や、職員の発熱を検知する体温看視など、医療施設におけるリスク管理をICTで自動化し、医療従事者の負担を軽減します。

お客様プロフィール

社会医療法人 愛仁会 千船病院
本 社
〒555-0034大阪府大阪市西淀川区福町3丁目2番39号
設立
1958年11月
病床数
一般病床・292床
標榜科目
内科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、腎臓内科、 糖尿病内分泌内科、外科、消化器外科、整形外科、脳神経外科、 小児科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻いんこう科、 新生児小児科、リハビリテーション科、放射線科、病理診断科、 麻酔科
URL
https://www.chibune-hsp.jp/

※記載の情報は取材時のもので、閲覧時には変更されている可能性があります

お電話でのお問い合わせ(受付時間:平日9:00-17:45)

03-5783-3162

Webからのお問い合わせ

お問い合わせ

page top